80’s METALの日々

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🎥 日本HR/HMミュージックビデオ史 ― 1980sから未来へ

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🌸 はじめに

🎥 日本のHR/HM(ハードロック/ヘヴィメタル)は、1980年代から2010年代まで「音と映像の融合」を常に先取りしてきました。LOUDNESSの海外進出、浜田麻里のポップ市場突破、メイクアップ『聖闘士星矢』によるアニソンとの接点、そしてYouTube時代のBABYMETALやBAND-MAIDまで――その歩みは世代を超えて記憶に刻まれる映像文化の歴史です。

※本記事は、日本HR/HMミュージックビデオ史を「代表的な流れ」として整理したものです。すべてのバンドや楽曲を網羅するものではなく、筆者の視点や資料に基づいた選定となっています。ぜひ「あなたにとっての象徴的MV」も思い浮かべながら読んでいただければ幸いです。


🔵 1980年代:胎動期 ― 海外とポップ市場、そしてアニソンへの橋渡し

LOUDNESS『CRAZY NIGHTS』は海外市場を意識したMTV仕様で注目を集め、EARTHSHAKER『MORE』は歌謡曲的な美学を取り込みました。44MAGNUMはライブの熱を映像化し、北海道から渡米したフラット・バッカー/EZOはLAメタル仕様で国際基準を示しました。

忘れてはならないのが浜田麻里『Return to Myself』。ポップ市場で1位を獲得しながら、HR/HM的歌唱力と映像美学を融合させ、女性ヴォーカルがメタル映像文化に与えた影響を象徴しました。

🎸 バンドシーン

※動画は「浜田麻里『Return to Myself~L.A.Recording Score』」公式YouTubeより引用


🎤 アニソンとの接点

  • メイクアップ『ペガサス幻想』(1986/聖闘士星矢OP)
    HR/HM的サウンドをアニメに導入し、一般層に「メタル的音像」を浸透させた。アニメ映像とバンド演奏を組み合わせるスタイルは、後の「アニメ×メタルMV」の原型となった。

※動画は「【公式】アニメ『聖闘士星矢』OP映像:MAKE UP『ペガサス幻想』」公式YouTubeより引用


🎹 LAZY井上俊次さんとランティスへの流れ

LAZY出身の井上俊次さんは1999年にランティスを設立し、アニソンにHR/HM的サウンドを導入。陰陽座『甲賀忍法帖』や後のBABYMETAL/LOVEBITESへと繋がる文化的基盤を築いた。


📌 1980年代の総括

1980年代は海外進出とポップ市場への浸透が進み、同時にメイクアップ『聖闘士星矢』や井上俊次→ランティスの流れがアニソンとHR/HMを結びつけ、後の「アニメ×メタルMV文化」の礎となった。


🔵 1990年代:黄金期 ― シネマとヴィジュアルの融合

CDバブル期、潤沢な予算によりMVは映画的クオリティを獲得しました。X JAPAN『Rusty Nail』『DAHLIA』は物語性と演奏を二層構造で描き、日本のHR/HM映像を世界水準へ押し上げます。聖飢魔IIは演劇的要素を導入し、LUNA SEAやD’ERLANGERは逆光やモノクロでゴシックな美学を洗練。この時代、MVは「必須アイテム」となり、映像ディレクターの成熟がJ-POPにも波及しました。

🎸 代表的作品


※動画は「X Japan Rusty Nail from 『The Last Live』 HD」公式YouTubeより引用

※動画は「LUNA SEA - 『ROSIER』MV」公式YouTubeより引用


📌 1990年代の総括

映画的演出とヴィジュアル美学がピークに達し、X JAPANやLUNA SEAを筆頭に日本HR/HM MVは世界水準へ。演劇性やゴシック美学の導入も進み、映像文化はJ-POP全体へ波及していった。


🔵 2000年代:多様化 ― デジタル編集とYouTubeの夜明け

デジタル編集の普及により、MVは一気に多様化しました。DIR EN GREY『OBSCURE』はホラー映画級の挑戦で衝撃を与え、陰陽座は和風美学を定着させ、GALNERYUSはファンタジー的世界観を映像化。SEX MACHINEGUNSはユーモアを前面に出し、ジャンルの幅を広げました。

この頃からYouTubeが登場し、MVは「販促」から「作品」へと役割を拡張。映像は単なる宣伝ではなく、バンドの世界観を示す芸術表現へと進化していきます。

🎸 代表的作品


※動画は「DIR EN GREY - OBSCURE (Official)」公式YouTubeより引用

※動画は「陰陽座 - 甲賀忍法帖 (MV)」公式YouTubeより引用


📌 2000年代の総括

多様化とYouTubeの登場により、MVは宣伝から芸術表現へと進化。DIR EN GREYの挑戦的映像や陰陽座の和風美学は、2000年代の日本HR/HM MVの新しい可能性を示した。


🔵 2010年代:YouTube革命 ― 世界突破の時代

MVはテレビから完全にインターネットへ移行しました。BABYMETAL『ギミチョコ!!』は世界的バズを起こし、YouTube発の成功例として歴史に刻まれます。BAND-MAIDやLOVEBITESは演奏力をストレートに映像化し、海外コメントが溢れるMVを制作。SiMやcoldrainはライブの熱狂を映像に持ち込み、GALNERYUSや摩天楼オペラはファンタジー的世界観を追求しました。

🎸 代表的作品


※動画は「BABYMETAL - ギミチョコ!!- Gimme chocolate!! (OFFICIAL)」公式YouTubeより引用

※動画は「BABYMETAL - メギツネ (OFFICIAL)」公式YouTubeより引用


📌 2010年代の総括

YouTube革命により、日本HR/HM MVは世界へ直結。BABYMETALのバズは象徴的で、BAND-MAIDやLOVEBITESの演奏力、SiMやcoldrainのライブ熱狂が国際的に評価され、映像文化は新たなステージへ進んだ。


🔵 2020年代:SNS時代 ― 短尺と拡散力

TikTokやInstagram Reelsの普及により、MVは「切り取られやすさ」が重視されるようになりました。LOVEBITES『Judgement Day』は世界基準のメロスピMVを確立し、BAND-MAIDは演奏力を映像で証明。NEMOPHILAやHANABIE.は国際市場を前提にしたMVを制作し、コメント欄は英語で溢れています。

🎸 代表的作品

  • LOVEBITES『Judgement Day』
  • BAND-MAID『Domination』
  • BABYMETAL『BxMxC
  • NEMOPHILA『OIRAN
  • HANABIE.『お先に失礼します。』『NEET GAME
  • Crystal Lake『Apollo
  • Her Name In Blood『Last Day

※動画は「BAND-MAID / DOMINATION (Official Music Video)」公式YouTubeより引用

※動画は「【花冷え。】 - お先に失礼します。」公式YouTubeより引用


🔮 2030年代:未来予測 ― AIと没入体験

  • AIカスタムMV:ファンが色調や衣装を自由に選び、自分だけのMVを生成。
  • メタバース没入型MV:VRでステージ上に入り込み、炎や雷を五感で体感。
  • 参加型MV:ファンが仮想空間で演奏やモッシュに参加し、その映像が公式MVに組み込まれる。

👉 MVは「バンドとファンが共創する共有世界観」へ進化していく。


🧭 総括

  • 80s:海外進出とポップ市場への浸透+アニソンとの接点(メイクアップ、LAZY井上俊次→ランティス)
  • 90s:高予算とヴィジュアル系黄金期
  • 00s:デジタル化と多様化
  • 10s:YouTube革命と世界突破
  • 20s:SNS時代の短尺化と女性Voメタルの多様化(HANABIE.など)
  • 30s未来:AI生成と没入体験

✨ 結び

日本のHR/HM MVは「音楽を聴くもの」から「世界観を体験するもの」へと進化してきました。秋の夜に昔のMVを見返すと、時代ごとの熱気や夢が蘇ります。そして未来のMVは、きっと私たちの想像を超えて「音楽と映像の完全融合」を果たすでしょう。

※もちろん、ここで紹介した作品以外にも数え切れないほどの名MVがあります。この記事は「ひとつの整理」として提示したものであり、読者の皆さんの記憶や体験と重ね合わせることで、さらに豊かな歴史が描かれるはずです。ぜひコメントやSNSで「自分にとってのHR/HM MV史」を共有していただければ嬉しいです。


🎶 個人的な感想

振り返ってみると、日本HR/HMミュージックビデオ史を語るうえで、やはり LOUDNESS『CRAZY NIGHTS』BABYMETAL『ギミチョコ!!』 は特別な意味を持つ作品だと強く感じます。

  • LOUDNESS『CRAZY NIGHTS』は、1980年代に日本のHR/HMが「世界に挑む」姿勢を映像で示した象徴的なMVであり、その影響力は今も続いています。
  • BABYMETAL『ギミチョコ!!』は、YouTube時代にHR/HMを再びショービジネスの中心へ押し戻した突破口であり、もしこの作品がなければジャンル自体が国際的に残れたか疑問に思うほどです。

この二つのMVは、「世界に目を向けるジャンルとしてのHR/HM」を証明し、過去と未来をつなぐ歴史的なカギになっていると考えています。


※この記事は本来かなり長文でした。今回はかなり短くまとめているため、意味が変に感じられる部分があるかもしれません。ご了承いただければ幸いです。


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