Juice=Juice『Wonderful World/Ça va ? Ça va ?』レビュー
— ポップな希望とクールなエスプリが交錯する、挑戦的ダブルA面!
概要まとめ(このシングルの注目ポイント)
- 軽快なスカポップ「Wonderful World」でポジティブ全開!
- 異国の風を感じる「Ça va ? Ça va ?」でエスプリ炸裂
- Juice=Juice、オリコン週間1位を獲得した初のシングル
- アイドルという枠を超えた音楽的成熟が光る1作!
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| リリース日 | 2015年4月8日 |
| ジャンル | J-POP |
| レーベル | hachama / UP-FRONT WORKS |
| 収録曲数 | 4曲(通常盤) |
| 総再生時間 | 約16分 |
Track Listing
| # | 曲名 |
|---|---|
| 1 | Wonderful World |
| 2 | Ça va ? Ça va ?(サヴァサヴァ) |
| 3 | Wonderful World (Instrumental) |
| 4 | Ça va ? Ça va ? (Instrumental) |
👉 各特典映像については 公式サイト をご確認ください。
Personnel
メンバー
| 名前 | 役割 |
|---|---|
| 宮崎由加 | リーダー、ボーカル |
| 金澤朋子 | サブリーダー、ボーカル |
| 高木紗友希 | ボーカル |
| 宮本佳林 | ボーカル |
| 植村あかり | ボーカル |
制作陣・Additional Musicians
| 名前 | 担当・補足 |
|---|---|
| イイジマケン | 作詞・作曲(Wonderful World)/シンガーソングライター、アレンジャー |
| gaokalab | 編曲(Wonderful World)/打ち込み系プロデューサー |
| 三浦徳子 | 作詞(Ça va ? Ça va ?)/80年代アイドル黄金期を支えた名作詞家 |
| 川辺ヒロシ | 作曲(Ça va ? Ça va ?)/Tokyo No.1 Soul SetのDJ兼プロデューサー |
| 上田禎 | 作曲(Ça va ? Ça va ?)/作編曲家、ギタリスト |
| CMJK | 編曲(Ça va ? Ça va ?)/元電気グルーヴ、幅広いジャンルを横断するトラックメイカー |
商業的成績 / Commercial Performance
- オリコン週間シングルランキング:初登場1位(初動約34,000枚)
参照:オリコン公式サイト - デイリーランキングでも連日1位を記録
- ハロー!プロジェクト所属グループとして、モーニング娘。以来の週間1位快挙!
レビュー:二つの魅力が輝く傑作シングル
『Wonderful World』— 希望とやさしさに包まれるスカポップ
軽快なスカ&レゲエ調の裏打ちリズムに、温かみのあるブラスとオルガンが彩りを添える。
イントロからリスナーを前向きな気持ちに誘うスウィング感と、空間的に広がるステレオ感の心地良さが特徴です。左右から交差するホーンやパーカッションの配置が立体的で、ライブハウスのような臨場感を再現。自然に身体が動いてしまう、快活さと優しさが同居した名曲です。
歌詞のメッセージ:
《泣いたって 笑ったって 明日は来るんだもん》
このフレーズは、悩み多き日々の中に希望を見出す力を与えてくれます。
聴きどころ: - ブラスと鍵盤の絡み合い - スネアのスキップ感 - コーラスの厚みと空気感
おすすめの聴くシチュエーション: - 雨上がりの晴れた朝 - 新しい挑戦の前に背中を押してほしいとき - 軽く踊りながらキッチンに立つ休日の昼
『Ça va ? Ça va ?』— フレンチポップ×ラテンの洒落た遊び心
異国情緒とユーモアが交錯する、Juice=Juiceらしい挑戦曲!
アコーディオン風シンセ、ラテン系パーカッション、そしてカッティングの効いたギターが融合し、街角のカフェで耳にしそうな軽快で洗練されたサウンドが完成。ステレオ定位も巧みで、右から左へと抜けていくピアノやベースの動きが、楽曲のリズム感をより立体的にしています。
歌詞の特徴:
「Ça va ?」という問いかけが軽妙に何度も現れ、日常の中のふとした感情や恋の余韻を洒脱に表現しています。
おすすめの聴くシチュエーション: - 曇り空の午後、ちょっと感傷的になりたいとき - フレンチトーストを食べながらのおしゃれなブレックファスト - 恋の終わりをポジティブに昇華したい夜
シングル全体の総評と位置づけ
ポジティブな光と、クールな影。Juice=Juiceが見せる音楽的二面性の見事な融合。
本作は、前作『背伸び / 伊達じゃないよウチの人生は』のやや内省的な空気から一転、聴覚的な広がりと海外的エッセンスを前面に押し出した試み。
同時期に活動していた℃-uteの「I miss you」などと比べても、アレンジやリズム構造における革新性が高く、グループの音楽的進化を示す一枚です。
【締めくくり】
アイドルポップの枠組みに留まらず、ジャンルの越境に挑んだJuice=Juiceの意欲作。
このシングルを聴けば、「J-POP」という言葉の奥行きに驚かされるはず。リスナーの感情にやさしく寄り添い、軽やかに舞い上がる2曲を、ぜひ耳と心で体感してみてください。

