80’s METALの日々

音の残像を追い、80年代の熱を言葉で再生する。

Europe「Scandinavian Eyes」(MV)——初期衝動と現在の精度が同じ場所を向くとき

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冒頭のリフを聴いた瞬間、少し姿勢を正してしまった。
Eマイナーのルートを連打しながら開放弦を鳴らし、フレーズの終わりで半音だけ下がっていく。
その一音の落ち方に、初期の彼らが持っていた衝動のようなものがふっと蘇る。
けれど音像そのものは荒くない。むしろ再結成後の Europe らしい、整えられた響きの中にそのリフが違和感なく収まっていて、そこに少し驚かされた。

映像はスネアの一打ごとに細かくカットが割られていく。
演奏のアタックと編集のリズムがほとんどずれずに重なっているせいか、観ているというより、その場のビートに巻き込まれているような感覚に近い。
メイキングから始まり、スタジオでの演奏、サビでのマルチアングル、ソロの手元、最後の合奏へと流れていく構成も、演出というより「今ここで鳴っている」空気をそのまま切り取ろうとしているように見えた。

ソロのカットでフィンガリングに寄る瞬間、指の動きの速さと確かさに、若い頃の荒々しさと今の精度の高さが同じ画面の中で並んで見える。
どちらか一方ではなく、両方がそのまま残っているのが、このバンドらしいと感じた部分だった。

照明とミックスの関係も印象的で、ギターの中音域が持ち上がる場所で明暗が揺れ、ドラムのアタックにフラッシュが合わさる。
仕掛けとして目立たせるというより、音がそのまま光の呼吸になっているような自然さがあって、そこに一番惹きつけられたかもしれない。

観終えたあとに残るのは、初期の直線的な衝動と、今の広がりのある音作りが、無理に混ぜ合わされたのではなく、もとから同じ場所を向いていたのだと気づかされる感覚だった。
荒さも精度も、どちらも削らずに鳴らせるところに、今の Europe にしか出せない音があるように思う。


※動画は「Europe - Scandinavian Eyes (Official Video)」公式YouTubeより引用

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日本盤は 10月13日、輸入盤は 9月25日 に発売予定です。 静かに楽しみにしている方へ、手に取るためのリンクを置いておきます。

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