- 基本情報 / Basic Information
- トラックリスト / Track Listing
- メンバー / Personnel
- DOKKEN『ERASE THE SLATE』:変化を恐れず、本質を貫いた名作
- 『ERASE THE SLATE』の魅力とは?
- 参考音源
- 通販
基本情報 / Basic Information
| 項目 | 内容 | |
| *リリース日 / Release Date | 1999年6月15日 | |
| *ジャンル / Genre | ハードロック | |
| *レーベル / Label | CMC International (US), SPV/Steamhammer (Europe), Mercury (Japan) | |
| *収録曲数 / Number of Tracks | 13(日本盤にはボーナストラックを含む) | |
| *総再生時間 / Total Runtime | 47分52秒 |
トラックリスト / Track Listing
| # | 曲名 | |
| 1 | ERASE THE SLATE | |
| 2 | CHANGE THE WORLD | |
| 3 | MADDEST HATTER | |
| 4 | DROWN | |
| 5 | SHATTERED | |
| 6 | ONE | |
| 7 | WHO BELIEVES | |
| 8 | VOICE OF THE SOUL | |
| 9 | UPON YOUR LIPS | |
| 10 | CRAZY MARY GOES ROUND | |
| 11 | SIGN OF THE TIMES | |
| 12 | HUNTED LULLABYE | |
| 13 | IN YOUR HONOR |
メンバー / Personnel
| 名前 | 担当楽器・役割 | |
| Don Dokken | Lead and backing vocals | |
| Reb Beach | Lead and rhythm guitars | |
| Jeff Pilson | Bass, acoustic guitar, piano, mellotron, keyboards, backing vocals | |
| Mick Brown | Drums, lead vocals on "Crazy Mary Goes Round", backing vocals |
追加ミュージシャン / Additional Musicians
| 名前 | 担当楽器・役割 | |
| Rob Easterday | Engineer | |
| Wyn Davis, Michael Perfitt | Additional engineering | |
| Bernd Burgdorf, Scott Francisco, Wes Seidman | Assistant engineers | |
| Tom Fletcher | Mixing | |
| Rob Brill | Mixing assistant | |
| Gene Grimaldi, Tom Baker | Mastering at Oasis Mastering |
その他の情報 / Additional Information
- 商業的成績: 日本のオリコンチャートで最高51位を記録。
- 特徴: Reb Beachが唯一参加したDOKKENのスタジオアルバムであり、Jeff Pilsonが最後に参加したアルバム。
DOKKEN『ERASE THE SLATE』:変化を恐れず、本質を貫いた名作
🎸 DOKKENが示した「進化」と「継承」—往年のファンも新しい世代も楽しめる傑作! 🎸
1999年にリリースされた『ERASE THE SLATE』は、バンドにとって大きな転機となった作品です。ジョージ・リンチの脱退という衝撃の後、ウィンガーのレブ・ビーチを迎えたことで、新たなサウンドを獲得。
果たしてDOKKENは、この変化を成功へと導いたのか?本作の魅力を深掘りし、バンドの進化を感じながらレビューしていきましょう!🔥
アルバム全曲レビュー!
1. Erase the Slate
アルバムのタイトル曲でもあるこの曲は、まさに「DOKKENの帰還」を高らかに告げる一曲です。ジョン・レヴィンの骨太なドラムとジェフ・ピルソンの安定したベースラインが織りなす強固なリズム隊の上に、ドン・ドッケンの伸びやかなヴォーカルが響き渡ります。そして何と言っても、レブ・ビーチの繰り出すリフ!彼の加入によって、よりキャッチーでメロディアスなリフがDOKKENサウンドに加わり、私たちをグイグイと引き込みます。歌詞は過去を清算し、新たなスタートを切るというメッセージが込められており、バンドの状況と見事にリンクしています。当時の私から見ても、この潔さがDOKKENらしいと感じましたね。
2. Change the World
この曲は、DOKKENらしい叙情的なメロディが際立つ一曲です。サビのコーラスワークは、思わず口ずさんでしまうほどキャッチー。レブ・ビーチのギターソロも、泣きのフレーズが印象的で、楽曲に深みを与えています。世界を変えようとするメッセージは、聴く者に勇気を与えてくれます。
3. Maddest Hatter
よりアグレッシブなリフで始まるこの曲は、DOKKENのヘヴィな側面が強調されています。ドン・ドッケンのヴォーカルも力強く、バンド全体のグルーヴ感が最高に心地よいです。レブ・ビーチのソロも速弾きとメロディアスさが同居していて聴きどころ満載。
4. Drown
ミドルテンポでブルージーな雰囲気を纏った楽曲。ドン・ドッケンの歌声が感情豊かで、歌詞の持つ切なさをより際立たせています。レブ・ビーチのギターも、時にブルージーに、時に鋭く切り込み、曲の世界観を広げています。
5. Shattered
一転して、よりヘヴィなリフが印象的なこの曲は、DOKKENの持つアグレッションが存分に発揮されています。レブ・ビーチのギターソロは、ジョージ・リンチとはまた異なる、よりテクニカルで流れるようなプレイが光ります。構成もドラマチックで、静と動のコントラストが際立っています。歌詞は、崩壊や絶望といったテーマを扱いながらも、その中にも一筋の光を見出そうとするDOKKENらしい前向きな姿勢が感じられます。かつてのHR/HMシーンを駆け抜けてきた世代としては、この「諦めない」スピリットに共感しますね。
6. One
アコースティックなイントロから始まるバラード。ドン・ドッケンの繊細なヴォーカルが心に響きます。レブ・ビーチのギターも、アコースティックとエレクトリックを巧みに使い分け、楽曲に奥行きを与えています。DOKKENお得意の泣きのメロディが凝縮された一曲です。
7. Who Believes
アップテンポで疾走感あふれる楽曲。レブ・ビーチのタイトなリフと、ドン・ドッケンの力強いヴォーカルが一体となり、ライブ映えしそうなロックナンバーです。
8. Voice of the Soul
この曲は、まさにDOKKENが築き上げてきたハーモニーとメロディの真骨頂。ドン・ドッケンの哀愁を帯びた歌声と、レブ・ビーチのギターが織りなすメロディラインが絶妙に絡み合います。リズムはミドルテンポながらも、力強いアグレッションを失っていません。まるでストリートの喧騒と孤独を同時に描いているかのような世界観は、聴く者の心を揺さぶります。印象的なのは、やはりサビでのコーラスワーク。これがDOKKENなんですよ!
9. Upon Your Lips
グルーヴィーなベースラインが印象的な楽曲。ドン・ドッケンの歌声もセクシーで、大人っぽい雰囲気を醸し出しています。レブ・ビーチのギターソロも、メロディアスでありながらも、どこか憂いを帯びたトーンが魅力的です。
10. Crazy Mary Goes Round
タイトル通り、少しクレイジーでコミカルな要素も感じさせるロックンロールナンバー。DOKKENの新たな一面を見せてくれる楽しい楽曲です。レブ・ビーチのギターも、遊び心のあるフレーズが飛び出します。
11. Sign of the Times
重厚なリフと力強いリズムが特徴の楽曲。ドン・ドッケンのヴォーカルも、説得力に満ちています。時代の変化を歌い上げた歌詞も印象的で、バンドの成熟を感じさせます。
12. Hunted Lullabye
アルバム終盤に差し掛かる、叙情的なミドルテンポのナンバー。レブ・ビーチの美しいアルペジオが耳に残ります。ドン・ドッケンの歌声も優しく、聴く者の心を癒してくれます。
13. In Your Honor
アルバムを締めくくるにふさわしい、壮大なバラード。ドン・ドッケンの歌声が力強く、そして感動的です。レブ・ビーチのギターソロも、感情を揺さぶるようなプレイで、楽曲の感動をさらに高めています。まさに、ファンへの感謝を捧げるような一曲です。
『ERASE THE SLATE』の魅力とは?
📊 売上・評価・ファンの反応
- 日本ではオリコン最高51位を記録し、根強い人気を維持。
- 批評家の評価は賛否両論ながら、「DOKKENらしさの復活」に好意的な意見多数。
- ファンの間では「DOKKENの再生」として歓迎された作品。
SNSが未発達だった時代でも、インターネット掲示板でファンによる熱い議論が交わされました。「ジョージ・リンチのいないDOKKENは?」と不安視する声もあれば、「レブ・ビーチのギターは最高!」と歓喜する声も。まさにバンドの分岐点となった一枚でした。
初めてDOKKENを聴く人へ:オススメ楽曲5選
🎸 DOKKENの魅力を知るなら、この5曲から! 🎸
1. 『Tooth and Nail』(収録アルバム:『Tooth and Nail』/ 1984年)
→ 疾走感あふれるHRの王道。イントロのギターリフはまさに80年代メタルの象徴!
2. 『Alone Again』(収録アルバム:『Tooth and Nail』/ 1984年)
→ 感動的なバラード。ドン・ドッケンの哀愁たっぷりの歌声が心に響く名曲。
3. 『In My Dreams』(収録アルバム:『Under Lock and Key』/ 1985年)
→ キャッチーでメロディアスな名曲。DOKKENらしい軽快さと美しいコーラスワークが楽しめる。
4. 『Dream Warriors』(収録アルバム:『Back for the Attack』/ 1987年)
→ 映画『エルム街の悪夢3 惨劇の館』の主題歌としても有名。幻想的な雰囲気と強力なギターリフが特徴的。
5. 『Erase the Slate』(収録アルバム:『Erase the Slate』/ 1999年)
→ 今回紹介したアルバムのタイトル曲。バンドの再起を象徴するエネルギッシュな楽曲!
結論:『ERASE THE SLATE』は時代を超えて愛される作品
ジョージ・リンチというカリスマギタリストを失った後も、DOKKENはその本質を維持しながら進化し続けました。
このアルバムは、過去を捨て去り、未来へ向かう意思を示した重要作。HR/HMの歴史に刻まれるべき一枚です。
まだ聴いていないなら、ぜひこの機会に手に取ってDOKKENの魂を感じてみてください!🔥
