HELL IN THE CLUB の『Joker In The Pack』は、80年代HR/HMの記憶をそっと呼び起こす“音の座標軸”のような作品です。
あの時代をリアルタイムで体験した世代として、このアルバムが放つ 甘く危険な初期衝動の匂い は、胸の奥に眠っていた記憶をそっと呼び覚ましてくれました。
今、この作品が再評価されている理由はとてもシンプルで、
80年代の煌めき × 現代的な音圧 × イタリアンHR/HMの艶やかさ
という、懐かしさと新しさが同居する稀有なバランスにあります。
この記事では、
- 音像の質感
- 歌詞が描く情緒
- 80年代HR/HMの文化背景
- 全曲の感情レビュー(深掘り3曲)
を、当時の空気を知る者としての視点から、優しく語りかけるように紐解いていきます。
🔗 先に読んでおきたい関連レビュー
HELL IN THE CLUB の最新作に触れる前に、もしよければ前作 『F.U.B.A.R.』レビュー も覗いてみてください。
バンドがどんな道のりを経て本作に辿り着いたのか、より立体的に感じられると思います。
https://garaosyou.hatenablog.com/entry/2024/02/23/HELL_IN_THE_CLUB%E3%80%90F.U.B.A.R.%E3%80%91
この一枚が、あなたの“音楽の記憶”をそっと揺らす鍵になるかもしれません。
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▶ この音に触れる
- 🔗 先に読んでおきたい関連レビュー
- 📊 HELL IN THE CLUB『Joker In The Pack』作品データと基本情報
- 🌏 作品概要──『Joker In The Pack』が放つ核心
- 🎧 音像・演奏──時代を超えて輝くサウンドの深み
- ✍️ 歌詞テーマ──情緒と物語が描く世界観
- 🕰 文化背景・時代性──1980年代の風と初期衝動
- 💿 再評価のポイント──リマスター/再発/ジャケットの魅力
- 🔥 全曲解説──『Joker In The Pack』を彩る魂のトラックリスト
- ❤️ ここが熱い──筆者がそっと推したい“本作の刺さるポイント”
- 🎵 関連レビューと次のリスニングへの誘い
- 👨🎤 Personnel(参加ミュージシャン)
- 🌅 最後に──『Joker In The Pack』が描いた新章の風景
- 記事情報
- 🔊 この音が語る“記憶”
- 📀 音の記憶を、暮らしのそばに
📊 HELL IN THE CLUB『Joker In The Pack』作品データと基本情報
| 項目 | 内容 | 補足 |
|---|---|---|
| 作品タイトル | 『Joker In The Pack』 | 正確表記 |
| アーティスト名 | HELL IN THE CLUB | |
| リリース日 | 2023年9月22日 | |
| ジャンル | Hard Rock / Glam(HR/HM) | HR/HM表記必須 |
| レーベル | Scarlet Records | |
| 収録曲数 | 11曲 | |
| 総再生時間 | 約44分 |
🌏 作品概要──『Joker In The Pack』が放つ核心
アルバム全体を貫くのは、
80年代LAメタルの享楽性と、現代的なタイトさの融合。
懐古ではなく、
「この美学はまだ終わっていない」
というバンドの強い意思を感じます。
初めて聴いた瞬間、胸の奥で“あの頃の風”がふっと吹きました。
深夜ラジオから流れてきたSkid RowやRATTに心を奪われた、あのざわめき。
『Joker In The Pack』は、その記憶を現代の音圧で再構築してくれる作品です。
🎧 音像・演奏──時代を超えて輝くサウンドの深み
- ギター:ザラつきと艶を両立したリフ。跳ねるニュアンスが心地よく、80年代の空気をまとっている。
- ヴォーカル:Daveの声は“やんちゃな色気”と現代的な抜けの良さを併せ持つ。
- リズム隊:タイトでキレのあるビート。80年代のルーズさではなく、現代的な精度でまとめている。
- プロダクション:クリアで広がりのあるミックス。音圧は高いが、80年代の空気感を壊さない絶妙なバランス。
✍️ 歌詞テーマ──情緒と物語が描く世界観
歌詞の中心にあるのは、
自由・享楽・孤独・覚悟
という、HR/HMがずっと抱えてきた普遍的なテーマ。
80年代の社会背景──バブルの熱狂、冷戦の影、MTVの台頭──を知る世代としては、
「刹那の輝きに賭ける若者の姿」
が本作の随所に重なって見えます。
象徴曲では、
- 自分の道を選ぶ覚悟
- 夜の街に漂う孤独
- 愛と破滅の境界線
といった物語が、比喩を交えながら描かれています。
🕰 文化背景・時代性──1980年代の風と初期衝動
80年代は、HR/HMが“文化”として世界を席巻した時代。
MTVで初めてDef LeppardのPVを見たときの衝撃は、今でも鮮明に思い出せます。
- バブル景気の高揚感
- 冷戦の緊張
- 音楽産業の巨大化
- 派手なファッションと享楽的な価値観
そのすべてが、当時のHR/HMを“時代の象徴”に押し上げました。
『Joker In The Pack』は、その空気を現代に蘇らせる稀有な作品です。
💿 再評価のポイント──リマスター/再発/ジャケットの魅力
- ジャケットは80年代の“悪戯っぽい危険さ”を現代的にアップデート。
- 音質はクリアで、ギターの粒立ちが良い。
- コレクター視点ではScarlet Records盤の安定感が魅力。
- 今買うなら、CDでも配信でも音質差は少なく、好みで選べる。
🔥 全曲解説──『Joker In The Pack』を彩る魂のトラックリスト
ここからは、アルバムを彩る全10曲を、ひとつずつ丁寧に辿っていきます。 深掘りレビューの3曲は、より濃密に書いていますので、ぜひゆっくり味わってみてください。
1️⃣ The Devil Won’t Forget Me
ジャンル:ハードロック・アンセム/スピード・ナンバー
熱量:🔥🔥🔥🔥
鋭いリフと疾走感が、アルバムの幕開けを高らかに告げます。
Daveの声が“火柱のように”立ち上がる瞬間、胸の奥が熱くなる。
若い頃に深夜ラジオでHR/HMを初めて聴いたときの、
「何かが始まる」
そんなざわめきを思い出させてくれる曲です。
2️⃣ New Desire
ジャンル:キャッチー・ハードロック/ミッドテンポ・グルーヴ
熱量:🔥🔥🔥
軽快なリズムと王道のコード進行が心地よく、自然と身体が揺れます。
“新しい欲望=新しいスタート”というテーマが、今のバンドの状況とも重なって響きました。
3️⃣ Dirty Love
ジャンル:スリージー・ロック/パーティー・アンセム
熱量:🔥🔥🔥🔥
妖艶でグラマラスなグルーヴが支配する、夜の匂いが濃厚な一曲。
Daveの歌声は、ネオンの下で微笑む影のように艶っぽく、
“ロックンロールの悪くてカッコいい部分”を現代の音圧で再構築しています。
80年代の街を歩いたときに感じた、
危険だけど魅力的な世界に誘われる感覚
がふっと蘇りました。
4️⃣ Robert The Doll
ジャンル:キャッチー・ハードロック/シアトリカル
熱量:🔥🔥🔥
ホラー的なタイトルとは裏腹に、メロディはとてもキャッチー。
演劇的な歌唱が楽曲の世界観を鮮やかに彩り、アルバムの中でも異彩を放つ存在です。
5️⃣ Fairytale
ジャンル:ミドルテンポ・ドラマティック・ロック
熱量:🔥🔥🔥🔥
幻想と現実が交錯するような世界観が印象的。
メロディの流れが美しく、心の奥にある柔らかい部分をそっと揺らしてくれます。
6️⃣ The Ocean
ジャンル:パワー・バラード
熱量:🔥🔥🔥
静かなイントロから、波のように感情が広がっていく曲。
喪失と再生をテーマにしたような構成で、
聴いていると、自分の人生の節目をふと振り返ってしまう瞬間があります。
中盤の盛り上がりは圧巻で、
「もう一度、歩き出してみよう」
そんな優しい光を差し込んでくれるようでした。
7️⃣ Magnetars
ジャンル:メロディック・ハードロック/キャッチー・ロック
熱量:🔥🔥🔥🔥
キャッチーで耳に残るメロディが魅力。
明るさと切なさが同居し、“あの頃の気持ち”をそっと呼び起こしてくれます。
8️⃣ Pretty Little Freak Show
ジャンル:パーティー・ロック/アップテンポ・グルーヴ
熱量:🔥🔥🔥
サーカス的な演出と異質さの肯定。
遊び心がぎゅっと詰まった、笑顔になれる一曲です。
9️⃣ Out In The Distance
ジャンル:メロディック・ロック/スピード・チューン
熱量:🔥🔥🔥
疾走感と希望が交差する、前進をテーマにした曲。
未来への光を感じさせるサウンドが、そっと背中を押してくれます。
🔟 When The Veil Of Night Falls
ジャンル:エモーショナル・クロージング・ナンバー
熱量:🔥🔥🔥🔥
静けさから劇的な展開へと進む、物語性の強いクロージング曲。
未解決のコードで終わる構成は、
「終わりではなく、新しい夜明け」
をそっと示しているようで、深い余韻を残します。
❤️ ここが熱い──筆者がそっと推したい“本作の刺さるポイント”
- 「Dirty Love」 の妖艶なグルーヴには、どこか80年代の夜の街を歩いたときの、あの独特の空気がふっと重なりました。
- レコード店で初めてHR/HMのジャケットを手に取ったときの、胸の奥がざわつくような感覚が思い出されて、少し懐かしい気持ちになります。
- もし若い読者の方が聴くなら、80年代HR/HMが持っていた“刹那の輝き”を、そっと感じ取ってもらえたら嬉しいです。
🎵 関連レビューと次のリスニングへの誘い
『Joker In The Pack』を気に入っていただけたなら、ぜひ過去作にも耳を傾けてみてください。
バンドの歩みや音の変化が、より立体的に感じられると思います。
HELL IN THE CLUB『SEE YOU ON THE DARK SIDE』レビュー
デビュー期の勢いと遊び心が詰まった一枚。バンドの原点に触れられます。
https://garaosyou.hatenablog.com/entry/2017/10/19/HELL_IN_THE_CLUB%E3%80%90SEE_YOU_ON_THE_DARK_SIDE%E3%80%91HELL IN THE CLUB『Hell of Fame』レビュー
円熟味とキャッチーさが同居した、バンドの“中期の顔”とも言える作品。
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最新の音像と勢いが感じられる、現在のHELL IN THE CLUBを知るうえで欠かせない一枚です。
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次の一枚が、あなたの“お気に入り”になりますように。
👨🎤 Personnel(参加ミュージシャン)
| パート | メンバー | 補足 |
|---|---|---|
| Vocal | Dave | 艶と熱を併せ持つ声で、楽曲に生命を吹き込む存在 |
| Guitar | Andrea “Andy” Buratto | メロディが自然と立ち上がる、しなやかで跳ねるリフが魅力 |
| Bass | Federico “Fede” Pennazzato | 温かく包み込むような低音で、曲の土台をしっかり支える |
| Drums | Marco “Lancs” Lanciotti | タイトでキレのあるビートが、アルバム全体の推進力になっている |
| Guest | ー | 特筆すべきゲスト参加はなし |
🌅 最後に──『Joker In The Pack』が描いた新章の風景
『Joker In The Pack』を聴き終えたあと、胸の奥にふっと温かい風が残りました。
過去への敬意と、これからの歩みへの静かな意志。その両方が、丁寧に織り込まれているように感じられます。
新しい体制になったことで、サウンドはより艶やかに、そしてドラマティックに広がりました。
その変化は決して大げさではなく、むしろ自然体で、バンドが本来持っていた魅力をそっと押し広げてくれるようです。
全曲を通して浮かび上がるのは、
「再出発」「覚悟」「異質さの肯定」「夜明け」
といった、誰の心にも寄り添うテーマ。
どこか懐かしく、でも確かに“今”を鳴らしている──そんな音楽のあり方に、静かに心を動かされました。
このアルバムが、あなたの中にも小さな光を灯してくれますように。 そして、その光がまた次の音楽へとつながっていきますように。
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記事情報
🔊 この音が語る“記憶”
レビューで触れた音像を、耳で確かめてみてください。
※公式YouTubeより引用:「Hell in the Club - 'Magnetars'」MV。レビューで触れた音像をぜひ体感してみてください。
Spotifyでも、アルバム全体の“音の旅”を追体験できます。
📀 音の記憶を、暮らしのそばに
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