80’s METALの日々

音楽は自由、メタルは情熱!

RITCHIE BLACKMORE’S RAINBOW / STRANGER IN US ALL(孤高のストレンジャー)

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基本情報 / Basic Information

項目 / Item 内容 / Details
リリース日 / Release Date 1995年8月21日(日本) / 1995年9月11日(欧米)
ジャンル / Genre ハードロック
レーベル / Label RCA / BMG
収録曲数 / Number of Tracks 10(日本盤はボーナストラック含め11曲)
総再生時間 / Total Runtime 約54分55秒(日本盤)

トラックリスト / Track Listing

# 曲名 / Song Title
1 Wolf to the Moon
2 Cold Hearted Woman
3 Hunting Humans (Insatiable)
4 Stand and Fight
5 Ariel
6 Too Late for Tears
7 Black Masquerade
8 Silence
9 Hall of the Mountain King
10 Still I'm Sad
11 Emotional Crime(日本盤ボーナストラック)

メンバー / Personnel

名前 / Name 担当楽器・役割 / Instrument & Role
Doogie White ボーカル / Vocals
Ritchie Blackmore ギター / Guitar
Paul Morris キーボード / Keyboards
Greg Smith ベース / Bass, バッキング・ボーカル / Backing Vocals
John O'Reilly ドラムス / Drums

追加ミュージシャン / Additional Musicians

名前 / Name 担当楽器・役割 / Instrument & Role
Candice Night バッキング・ボーカル / Backing Vocals
Mitch Weiss ハーモニカ / Harmonica

商業的成績 / Commercial Performance

  • フィンランドのアルバムチャートで 6位
  • 日本のオリコンチャートで 7位
  • スウェーデンで 8位
  • ドイツで 36位
  • ノルウェーで 38位
  • スイスで 40位
  • オランダで 70位
  • イギリスでは 102位
  • 日本では ゴールド認定(10万枚以上の売上)

リマスター・再発情報 / Remaster & Reissue Details

  • 1998年:Fuel 2000よりリイシュー
  • 2006年:BMG JapanよりミニLP仕様で再発
  • 2008年:BMG Japanよりリマスター盤として再発
  • 2009年:BMG Japanより再発
  • 2013年:Blu-spec CD2仕様で再発(日本)
  • 2017年:HNE Recordings Ltdよりリマスター盤として再発(ヨーロッパ)
  • 2017年:Octave / HNE Recordings Ltdよりデジパック仕様で再発(日本)

このアルバムは、リッチー・ブラックモアがロックから離れる前の最後の作品であり、彼の音楽キャリアの転換点となった重要な作品です。日本やヨーロッパでは一定の成功を収めましたが、英米では大きなヒットには至りませんでした。

 リッチー・ブラックモアズ・レインボー『ストレンジャー・イン・アス・オール』——孤高のギタリストが描くハードロックの神髄

今回は、伝説のギタリストリッチー・ブラックモアがディープ・パープルを去り、新たなメンバーと共にレインボー名義で発表した1995年のアルバム『ストレンジャー・イン・アス・オール』をご紹介します。

この作品は、ブラックモアの音楽的探求の集大成とも言える一枚。ハードロックが時代の変化に直面する中で、彼はどのような決断を下したのか。アルバムの背景と楽曲の魅力を紐解いていきます。

1995年の音楽シーン:変革の時代に登場した異彩のアルバム

このアルバムがリリースされた1995年、ロックシーンは大きな変革の中にありました。80年代の華やかなヘアメタルは衰退し、よりリアルで内省的な音楽が求められるようになったのです。

グランジとオルタナティブの台頭

この時期、ロック界ではグランジとオルタナティブロックが主流となり、ニルヴァーナ、パール・ジャム、サウンドガーデン、アリス・イン・チェインズといったバンドがシーンを席巻していました。彼らの音楽は、80年代の派手なロックとは対照的に、**社会の不安や個人的な葛藤を反映**したものが多く、若者の共感を呼びました。

一方で、グランジの影響を受けながらも、よりメロディアスで洗練されたサウンドを持つポスト・グランジも登場し始めたのもこの時期です。フー・ファイターズのデビューアルバム『Foo Fighters』や、ソウル・アサイラムの『Let Your Dim Light Shine』などがその代表例です。

ヘヴィメタルとハードロックの変化

ヘヴィメタルは、グランジの台頭によって商業的な勢いを失いつつありましたが、それでもメタリカやパンテラのようなバンドは依然として強い影響力を持っていました。特にパンテラの『The Great Southern Trendkill』は、ヘヴィメタルの攻撃的な側面を維持しながらも、よりダークで内省的なテーマを取り入れた作品として評価されています。

また、1995年はメロディック・ハードロックやAORが新たな形で進化した年でもあります。例えば、スウェーデンのバンドTalismanFair Warningのようなグループが、ヨーロッパを中心に人気を集めていました。

リッチー・ブラックモアの決断と『ストレンジャー・イン・アス・オール』の位置付け

このような音楽的変化の中で、リッチー・ブラックモアはディープ・パープルを去り、再び自身のプロジェクトであるレインボーを結成しました。『ストレンジャー・イン・アス・オール』は、90年代の音楽シーンにおいて異彩を放つ作品でした。グランジやオルタナティブが主流となる中、ブラックモアはクラシカルな要素を取り入れたハードロックを貫きました。

このアルバムは、当時の流行とは一線を画しながらも、ブラックモアの音楽的探求の集大成として重要な意味を持っています。彼はこの作品を最後にロックシーンから一時的に離れ、ケルト音楽へと傾倒していきました。

こうした時代背景を踏まえると、『ストレンジャー・イン・アス・オール』は単なるアルバムではなく、90年代の音楽シーンに対するブラックモアの回答とも言えるでしょう。

収録曲:圧倒的なサウンドの世界へ

「Wolf to the Moon」——幕開けを飾る圧巻のリフ

アルバムのオープニングを飾るこの曲は、まるで嵐のような勢いで駆け抜けます。ヘヴィなギターリフとパワフルなボーカルの融合は圧巻。「レインボーが新たな形で帰ってきた」と確信させてくれる一曲です。

「Ariel」——美しき叙情性と神秘的な旋律

幻想的なメロディーラインとブラックモアの繊細なギターワークが融合した楽曲。詩的な歌詞は神秘的な世界観を演出し、まるで異世界への扉を開けるような感覚を味わえます。

「Black Masquerade」——漆黒の仮面舞踏会

荘厳なイントロが特徴的なこの曲は、ミステリアスな雰囲気が漂い、ダークな美しさが光ります。ギターソロはもちろん、楽曲全体を通じて緻密な構成が見て取れる、まさにブラックモアの職人技が詰まった一曲です。

「Hall of the Mountain King」——クラシックの再解釈

クラシカルなエッセンスを取り入れた壮大な楽曲。ブラックモアのギターはオーケストラのように響き渡り、ドラマティックな構成が魅力の一曲です。

まとめ:今こそ『ストレンジャー・イン・アス・オール』を体験しよう!

もしまだこのアルバムを聴いたことがないなら、今こそその世界に飛び込んでみてください!
リッチー・ブラックモアの卓越したギターワーク、緻密なアレンジ、そして情熱的な音楽の魂が息づく一枚です。ハードロックの伝統を感じると同時に、新たなエネルギーを受け取ることができるはず。

ぜひ、この作品の魅力をあなた自身の耳で確かめてみてください!