
- 基本情報 / Basic Information
- トラックリスト / Track Listing
- メンバー / Personnel
- LOUDNESS『GERALDINE』レビュー|バンドの挑戦と進化を象徴する名盤
- 総評——LOUDNESSの挑戦と進化
- 参考音源
- 通販
基本情報 / Basic Information
| 項目 / Item | 内容 / Details |
|---|---|
| リリース日 / Release Date | 1983年1月21日 |
| ジャンル / Genre | ハード・ロック、ヘヴィ・メタル |
| レーベル / Label | 日本コロムビア |
| 収録曲数 / Number of Tracks | 2曲 |
| 総再生時間 / Total Runtime | 約7分42秒 |
トラックリスト / Track Listing
| # | 曲名 / Song Title |
| 1 | Geraldine (Boots Walkerのカバー) |
| 2 | In The Mirror |
メンバー / Personnel
| 名前 / Name | 担当楽器・役割 / Instrument & Role |
|---|---|
| 二井原実 | ボーカル |
| 高崎晃 | ギター |
| 山下昌良 | ベース |
| 樋口宗孝 | ドラム |
その他の情報 / Additional Information
- 『GERALDINE』は、LOUDNESSのアルバム『DEVIL SOLDIER 〜戦慄の奇蹟〜』の2005年再発時にボーナストラックとして収録された。
- 『IN THE MIRROR』は、アルバム『THE LAW OF DEVIL'S LAND 〜魔界典章〜』に収録されている。
LOUDNESS『GERALDINE』レビュー|バンドの挑戦と進化を象徴する名盤
日本のヘヴィメタル界を牽引し続ける LOUDNESS。1981年のデビューから瞬く間にシーンの中心へと躍り出た彼らが、2ndシングルとしてリリースしたのが 『Geraldine』 だ。しかし、このシングルは単なるリリースではなく、バンドにとって特異な意味を持つ作品となっている。なぜなら、LOUDNESSにとって 初のカバー曲 であり、オリジナルとは大きく異なるアレンジが施されたからだ。
「Geraldine」——カバー曲をLOUDNESS流に昇華
オリジナルとは歌メロを除き、ほぼ別の楽曲へと再構築された本作。なぜこの楽曲が選ばれ、シングルとして発表されたのかは定かではないが、ひとつ確かなことは LOUDNESSの卓越したアレンジ能力 が証明されたということだ。
🎸 高崎晃のギターは鋭さとエネルギーを兼ね備えたリフで、原曲の雰囲気を完全に刷新。
🎤 二井原実のボーカル は原曲をなぞるだけでなく、彼の個性を全面に押し出している。
🥁 リズム隊 も圧倒的なパワーと緻密な構成で、単なるカバーを超え、「LOUDNESSの楽曲」としての完成度を誇る。
このアレンジによって、「Geraldine」は単なるカバーではなく LOUDNESSの独自性が存分に発揮された楽曲 へと昇華された。
B面「In The Mirror」——LOUDNESSを象徴する名曲
そして、このシングルのB面には 『In The Mirror』 が収録されている。この曲こそ、LOUDNESSの代名詞とも言える名曲であり、多くのファンが彼らに惹かれるきっかけとなった楽曲だ。
🔥 ギターリフの鋭さ、疾走感、そして力強いメロディ…LOUDNESSの魅力が凝縮されたこの楽曲がなぜB面なのか、不思議に思ったファンも多かったはず。
当時、バンドの知名度は急上昇中だったため、「In The Mirror」をA面にする選択肢も十分に考えられただろう。しかし、最終的に このシングルはバンドの音楽的な幅広さを証明する1枚となった のだ。
- 「Geraldine」→ バンドのアレンジ力の高さを証明
- 「In The Mirror」→ オリジナル楽曲の圧倒的クオリティを実感
この構成によって、LOUDNESSの音楽的な多様性が見事に表現されたシングルとなった。
総評——LOUDNESSの挑戦と進化
『Geraldine』は単なるカバーではなく、LOUDNESSが他の楽曲を 自分たちの色に染めることを証明した作品だ。一方、『In The Mirror』は彼らのオリジナル楽曲の中でもトップクラスの名曲。このシングルこそ LOUDNESSの進化と挑戦を象徴する1枚 なのだ。
この時期のLOUDNESSは、国内での認知度を確立しながら、後の世界進出に向けた土台を築きつつあった。そんなタイミングで発表された本作は、彼らの 音楽的ポテンシャルの高さを証明し、さらなる飛躍を予感させる重要な作品 である。
