【レビュー】Sargant Fury『Little Fish』──ドイツ発ハードロックの隠れた金脈、ついに再評価の波へ!
知る人ぞ知る90年代ハードロックの逸品──リマスター再発で甦ったその真価とは?
1. アルバム概要と基本情報
| 項目 | 内容 |
| タイトル | Little Fish |
| アーティスト | Sargant Fury |
| リリース | 1993年(オリジナル)/2009年(リマスター再発) |
| レーベル | WEA(オリジナル)/Divebomb Records(再発) |
| ジャンル | Hard Rock |
| 収録曲数 | 11曲 |
| 総再生時間 | 46分36秒 |
2. バンドSargant Furyとは?
ドイツを中心に活動していた多国籍ハードロックバンド、Sargant Fury。ヨーロッパ産HR/HMらしいメロディの美しさと、欧米市場も意識した力強いバンドアンサンブルを併せ持つ、玄人好みの存在です。
実はヴォーカルのアンドリュー・マクダーモット(Andrew “Mac” McDermott)は後にThreshold(UKプログレメタル)にも参加するなど、キャリア的にも見逃せないバックグラウンドを持つメンバーが揃っています。
3. 音楽性と進化の背景
『Little Fish』はバンドにとって2枚目のフルアルバム。前作よりもギターリフが前面に出たヘヴィな作風となり、一部メロディアス志向のリスナーからは賛否を呼んだものの、バンドとしての「芯」がはっきりと示された作品でもあります。
メロディアスでありながら、リフやグルーヴがしっかりしている──。これはまさに、時流に流されず自らの方向性を追求した彼らの姿勢そのもの。小さな魚(=バンド名の象徴?)が逆流を泳ぐような、孤高の信念を感じさせます。
4. 推し曲&カバー解説
アルバムの中でもとりわけ耳を引くのが、ABBAの名曲「Eagle」の大胆なハードロック・カバー。原曲の叙情性を残しつつ、厚みのあるギターとパワフルなボーカルで生まれ変わった姿は、まさに驚きの完成度です。
この楽曲1つでも、『Little Fish』が“ただのアルバム”ではないことを証明してくれます。
その他の楽曲も充実しており、以下のようなラインナップとなっています:
| トラック | タイトル |
| 1 | Out |
| 2 | New Direction |
| 3 | No. 7 |
| 4 | Little Fish |
| 5 | Eagle(ABBAカバー) |
| 6 | T.T.A. |
| 7 | Goodbye |
| 8 | Change |
| 9 | Eternal Champion |
| 10 | Wrong Place - Wrong Time |
| 11 | Tomorrow |
5. リマスター再発盤の魅力
本作は2009年、アメリカのDivebomb Recordsからバンドの3作品を収録したCDボックス『Do You Remember – The Anthology』にて初めて本格的に再発・リマスターされました。
当時は未流通だったアメリカ市場でもリリースされ、特に中低域の厚み・ボーカルの明瞭感が向上。原盤ではややこもって聴こえたパートもクリアに響き、現代のオーディオ環境でも十分楽しめる内容に仕上がっています。
6. なぜ今『Little Fish』なのか
現在のHR/HMリスナーの間では、“90年代ヨーロッパの過小評価バンド”への注目が高まっています。そうした再評価の流れのなかで、Sargant Furyは確実に掘り出されるべき存在。
デジタル配信こそされていないものの、中古市場では比較的入手可能で、状態の良い再発盤も多数存在。音源としての魅力+コレクターズアイテム性を兼ね備えている点も見逃せません。
7. 関連作品・次なる探索のヒント
気になった方は、ぜひこの2作にも耳を傾けてみてください:
- 『Still Want More』(1991年)─ デビュー作。よりメロディアスでキャッチー
- 『Turn the Page』(1995年)─ より洗練された後期スタイル
🎤 終わりに:知られざる名盤を、今こそライブラリに迎えよう
音楽は、再発見の旅。あのとき見逃してしまった「かけがえのない一枚」に、もう一度出会える。それがリマスターの喜びであり、音楽ファンとしての醍醐味ではないでしょうか。
『Little Fish』は、あなたのロックライブラリに新たな奥行きをもたらす一作。
興味を持ったその瞬間が、“聴き時”です。

