基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| リリース日 | 1991年10月19日 |
| ジャンル | ハードロック、ヘヴィメタル、ポップ・ロック |
| レーベル | MCAビクター |
| 収録曲数 | 12曲 |
| 総再生時間 | 55分25秒 |
Track listing
| # | 曲名 | 作詞 | 作曲 | 編曲 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | Tele-Control | 浜田麻里 | 大槻啓之 | 大槻啓之 & 浜田麻里 |
| 2 | Easy-Going | 浜田麻里 | 大槻啓之 | 大槻啓之 & 浜田麻里 |
| 3 | Love Ain’t Easy | 浜田麻里 | 大槻啓之 | 大槻啓之 & 浜田麻里 |
| 4 | Rainy Blue | 浜田麻里 | 浜田麻里 & 大槻啓之 | 大槻啓之 & 浜田麻里 |
| 5 | Paradox | 浜田麻里 | 増崎孝司 | 増崎孝司 & 浜田麻里 |
| 6 | Missing | 浜田麻里 | 浜田麻里 & 大槻啓之 | 大槻啓之 & 浜田麻里 |
| 7 | One Kiss | 浜田麻里 | 大槻啓之 | 大槻啓之 & 浜田麻里 |
| 8 | Selfish | 浜田麻里 | Haward Killy | Haward Killy & 浜田麻里 |
| 9 | Love N’ Music | 浜田麻里 | 山浦克己 | 増崎孝司 & 浜田麻里 |
| 10 | More Than Ever | 浜田麻里 | 山浦克己 | 増田隆宣 & 浜田麻里 |
| 11 | Precious Summer | 浜田麻里 | 織田哲郎 | 増崎孝司 & 浜田麻里 |
| 12 | Tomorrow | 浜田麻里 | 大槻啓之 | 大槻啓之 & 浜田麻里 |
Personnel
| 名前 | 担当楽器・役割 |
|---|---|
| 浜田麻里 | ボーカル |
| Micheal Landau | ギター |
| Steve Lukather | ギター |
| Tim Pierce | ギター |
| John Pierce | ベース |
| Randy Kerber | キーボード |
| Robbie Buchanan | キーボード |
| John Keane | ドラム |
| Efrain Toro | パーカッション |
Additional musicians
| 名前 | 担当楽器・役割 |
|---|---|
| Rick Palombi | コーラス |
| Seth Marsh | コーラス |
| Bernadette Barlow | コーラス |
| Natisse Bambi Jones | コーラス |
このアルバムは、浜田麻里がMCAビクターへ移籍後初の作品であり、彼女の新たなスタートを象徴する重要なアルバムです。特に「Precious Summer」は『熱闘甲子園』のテーマソングとして使用されました。
浜田麻里『TOMORROW』レビュー:タイアップに彩られた名盤の真価
1991年にリリースされた浜田麻里のアルバム『TOMORROW』は、彼女のMCAビクター移籍後の初作品として、音楽業界に新たな風を吹き込みました。このアルバムは、数多くのタイアップ曲を擁し、その結果、オリコン週間ランキング2位、年間ランキング39位という輝かしい成績を収めました。当時の浜田麻里さんの圧倒的な人気と実力を証明する一枚として語り継がれる作品です。
しかし、当時のリスナーの中には、「HR/HM色が薄まった」作風に戸惑いを感じた方もいらっしゃいました。筆者もその一人で、最初はポップス寄りの楽曲スタイルに馴染むまで時間がかかった経験があります。それでも、このアルバムを改めて深く聴き込むことで、その真の魅力と楽曲の奥深さに気づかされました。『TOMORROW』は時を超えて輝き続ける名盤として、浜田麻里の才能と表現力を存分に堪能できる作品です。
楽曲レビュー:多様な魅力が詰まったサウンドの宝庫
1. Paradox
アルバムの幕開けを飾る「Paradox」は、キャッチーなメロディと浜田麻里さんの力強いボーカルが見事に融合した楽曲です。この曲は、ポップでありながらもダイナミックで、唯一無二のエネルギーを放っています。筆者も特に惹かれる一曲であり、繰り返し聴きたくなる魅力が詰まっています。
2. Tele-Control
CMタイアップ曲「Tele-Control」は、デジタルサウンドが際立つ軽快なリズムが特徴。透明感あふれるボーカルがシンセサイザーの音色と美しく調和し、シンプルでありながらも緻密に練られたアレンジが光る一曲です。
3. One Kiss
「One Kiss」もCMタイアップ曲として注目を集めました。洗練されたシンプルなメロディラインに加え、サビ部分の突き抜けるような高音が印象的で、浜田麻里さんの歌唱力を存分に感じられる名曲です。
4. Precious Summer
「Precious Summer」は、青春の輝きを描く甲子園のオープニングテーマとして広く愛されています。この曲の爽やかなメロディと伸びやかなボーカルは、夏の情景を一層鮮やかに描き出しています。
5. Tomorrow
エンディングテーマ「Tomorrow」は、圧倒的なスケール感を持つバラード曲です。繊細なピアノの旋律と感情のこもった歌声が織りなすハーモニーは、聴く人の心を深く揺さぶります。
6. Missing
「Missing」は、内省的なバラード曲で、静寂の中に込められた感情の機微が心に響きます。特にボーカルの表情豊かさが際立ち、リスナーを引き込む一曲です。
総評:タイアップを超越した浜田麻里の多面的な才能
『TOMORROW』は、ポップな楽曲構成で親しみやすさを持ちながらも、浜田麻里さんの表現力や楽曲の完成度が存分に堪能できるアルバムです。特に「Paradox」や「Precious Summer」といった力強い楽曲から、「Tomorrow」や「Missing」のような感情深いバラードまで、彼女の幅広い才能が詰まっています。
当時「ヘヴィサウンド」を求めていたファンの方々にも、今だからこそ、このアルバムを聴き直していただきたいと強く思います。『TOMORROW』は時を経て評価されるべき名盤であり、その魅力は今なお色褪せることがありません。

