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BON JOVI / Bounce ── 激情が魂を揺さぶる名盤再考レビュー【感想・歌詞考察】

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BON JOVI『Bounce』を聴くと、胸の奥がふっと熱くなる瞬間があります。
9.11という大きな出来事を経て生まれたこのアルバムには、“もう一度立ち上がる力”が静かに息づいていて、タイトルの「Bounce」にはまさにその想いが込められているんですね。

前作『Crush』で再び脚光を浴びたBON JOVIが、あの時代の空気を抱えながらも、変わらず前を向こうとする姿勢を音に刻んだ一枚。重厚なギターやエモーショナルなメロディの奥には、どこか優しさや希望の光が差し込んでいて、聴くたびに心が少しだけ軽くなるような感覚があります。

「Undivided」の団結、「Everyday」の前進、「Bounce」の再起。
どの曲にも、あの頃の世界が必要としていたメッセージがそっと寄り添うように流れています。

この記事では、アルバム全体の雰囲気や歌詞に込められた想い、そして当時の背景をゆっくり辿りながら、BON JOVIが『Bounce』に託した“もう一度歩き出すための力”を一緒に感じていけたらと思います。


※『Bounce』に繋がる前作のレビューはこちら:
BON JOVI / Crush ─ 再ブレイクを決定づけた1枚


BON JOVI / Bounceジャケット画像

この一枚が、記憶の扉を開ける鍵になるかもしれません。
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基本情報

項目 内容
リリース日 2002年9月11日(日本)、2002年10月8日(米国)
ジャンル ハードロック
レーベル アイランド・レコード
収録曲数 12曲(通常盤)
総再生時間 49分06秒

Track listing

# 曲名
1 Undivided
2 Everyday
3 The Distance
4 Joey
5 Misunderstood
6 All About Lovin' You
7 Hook Me Up
8 Right Side of Wrong
9 Love Me Back to Life
10 You Had Me from Hello
11 Bounce
12 Open All Night

Personnel

名前 担当楽器・役割
Jon Bon Jovi リード&バックボーカル
Richie Sambora ギター、トークボックス("Everyday"、"Love Me Back to Life"、"Bounce")、バックボーカル
David Bryan キーボード
Tico Torres ドラム、パーカッション

Additional musicians

名前 担当楽器・役割
Hugh McDonald ベース
Jerry Cohen 不明
Andreas Carlsson 不明
Samuel Waermo 不明
David Campbell オーケストラアレンジ
Luke Ebbin オーケストラアレンジ

商業的成績 / Commercial Performance

  • Billboard 200: 2位 (米国)
  • UK Albums Chart: 2位 (英国)
  • オリコンチャート: 3位 (日本)
  • 日本レコード協会: プラチナ認定

このアルバムは 9.11同時多発テロ の影響を受けた作品で、タイトルの「Bounce」は「困難を乗り越えて立ち上がる」という意味を込めて付けられました。


※同じく社会性の強いBON JOVIの名盤はこちら:
BON JOVI / These Days ─ 哀愁と成熟が交差する名盤


『Bounce』とは何か──タイトルの意味と時代背景

『Bounce』という言葉には、「跳ね返る」「立ち上がる」という意味があります。
このタイトルを知ったとき、多くのファンが「BON JOVIらしいな」と感じたのではないでしょうか。
どんな時代でも前を向こうとする彼らの姿勢が、そのまま言葉になったような気がします。

2002年という年は、世界中がまだ9.11の衝撃を抱えたまま、ゆっくりと日常を取り戻そうとしていた時期でした。
BON JOVIもまた、ニュージャージーという地元でその空気を肌で感じながら、音楽に向き合っていたんですね。

そんな中で生まれた『Bounce』には、
「もう一度立ち上がろう」「一緒に前へ進もう」
という、静かだけれど力強いメッセージが込められています。

アルバムを聴いていると、重たい現実を抱えながらも、
どこかに希望の光を探そうとする気持ちが、音の隙間からふっと立ち上がってくるように感じます。


9.11後のBON JOVIに何が起きていたのか

9.11の直後、BON JOVIは地元ニュージャージーで多くの支援活動に参加していました。
彼らにとってあの出来事は、単なる“ニュース”ではなく、
身近な人たちの痛みや喪失を、直接感じる出来事 だったんですね。

だからこそ、『Bounce』には悲しみをそのまま閉じ込めるのではなく、
「それでも前へ進む」という想いが強く刻まれています。
重厚なサウンドの奥に、どこか温かさが残っているのは、そのためかもしれません。


「Bounce」が象徴する“立ち上がる力”

タイトル曲「Bounce」を聴くと、
まるで地面を蹴ってもう一度走り出すような、そんなエネルギーが伝わってきます。

BON JOVIは、悲しみや苦しみを“無かったこと”にするのではなく、
抱えたままでも前へ進めるんだよ
と、そっと背中を押してくれるような音を鳴らしてくれます。

この“立ち上がる力”こそが、アルバム全体を貫くテーマであり、
『Bounce』というタイトルに込められた想いそのものなんですね。


前作『Crush』からの変化と連続性

『Crush』は再ブレイクを象徴する華やかなアルバムでしたが、
『Bounce』ではその勢いを保ちながらも、より深い感情が音に宿っています。

  • 『Crush』:明るくポップで、再起の喜びを感じる作品
  • 『Bounce』:現実の痛みを受け止めつつ、前へ進む強さを描いた作品

方向性は違っても、どちらにも共通しているのは
「希望を手放さない」 というBON JOVIらしさ。

その連続性があるからこそ、『Bounce』はより心に沁みる一枚になっているのだと思います。


アルバム全体の印象──激情と希望が同居するサウンド

『Bounce』を聴いていると、力強さの中にふっと優しさが混ざる瞬間があります。
重厚なギターやダイナミックなドラムが前面に出ているのに、どこか温かい。
その“激情”と“希望”の同居こそ、このアルバムの大きな魅力だと思うんです。

前作『Crush』でBON JOVIは再び大きな注目を集めましたが、
『Bounce』ではその勢いを保ちながら、より深い感情が音に宿っています。
時代の空気を受け止めつつも、彼ららしい前向きさを失わない──
そんな姿勢が、アルバム全体の雰囲気をやさしく包み込んでいるように感じます。


モダンロックへの接近と“骨太さ”の両立

2000年代初頭のロックシーンは、モダンな音作りが主流になりつつありました。
BON JOVIもその流れを取り入れながら、
「自分たちの核は変えない」 という強い意志を感じさせます。

ギターは太く、リズムはタイト。
そこに現代的なアレンジが加わることで、
“新しさ”と“らしさ”が自然に溶け合ったサウンド に仕上がっているんですね。

聴き慣れたBON JOVIの音なのに、どこか新鮮。
そんな感覚が、このアルバムを特別なものにしています。


※モダンロック路線のBON JOVIをさらに味わいたい方はこちら:
BON JOVI / Have A Nice Day ─ ポップでモダンなサウンドを取り入れたハードロック


BON JOVIが貫いた「希望を歌うロック」の精神

どれだけ時代が変わっても、BON JOVIが大切にしてきたものがあります。
それは 「希望を手放さない」 という姿勢。

『Bounce』はシリアスなテーマを抱えながらも、
決して暗さに沈むことはありません。
むしろ、痛みを抱えた人のそばにそっと寄り添い、
「一緒に前へ進もう」と語りかけてくれるような温かさがあります。

この“希望の灯”のような感覚こそ、
BON JOVIが長く愛されてきた理由のひとつだと思います。


制作陣・アレンジがもたらした音像の特徴

『Bounce』のサウンドには、プロデューサー陣の丁寧な仕事も光っています。
オーケストラアレンジが入る曲では、
重厚なロックサウンドの中に柔らかな広がりが生まれ、
アルバム全体に“奥行き”が加わっています。

  • 骨太なギター
  • 伸びやかなボーカル
  • 映画的なスケール感のアレンジ

これらが重なり合うことで、
「ただのロックアルバム」では終わらない深み が生まれているんですね。


楽曲レビュー

『Bounce』に収録された12曲は、それぞれが違う光を放ちながらも、
どこかで“前へ進もうとする気持ち”を静かに共有しているように感じます。
ここではまず全曲をやさしく辿り、そのあとでアルバムの核となる3曲を深く見ていきます。

全曲ショートレビュー

1. Undivided

力強いギターと真っ直ぐなメッセージが胸に響く、アルバムの象徴的な幕開け。

2. Everyday

日々を前向きに生きようとする気持ちを、軽やかなメロディに乗せた明るいロック。

3. The Distance

遠くの誰かを想う切なさが、静かに心に沁みていくミディアムバラード。

4. Joey

物語を語るように進む、BON JOVIの叙情性が光る一曲。

5. Misunderstood

軽快なポップロックの裏側に、少しの切なさがそっと滲む楽曲。

6. All About Lovin’ You

優しさがふわりと広がる、寄り添うようなラブバラード。

7. Hook Me Up

モダンロックの質感が強く、アルバムに新しい風を吹き込む曲。

8. Right Side of Wrong

映画のワンシーンのようなスケール感を持つ、ドラマティックな楽曲。

9. Love Me Back to Life

トークボックスが印象的で、BON JOVIらしい温かさが漂うミドルテンポ。

10. You Had Me from Hello

静かに語りかけるような歌声が、心の奥にそっと触れてくるバラード。

11. Bounce

アルバムのテーマをそのまま音にしたような、力強く跳ねるロックナンバー。

12. Open All Night

夜明け前の静けさを思わせる、優しい余韻で締めくくるラスト曲。


※哀愁漂うBON JOVIサウンドをもっと味わいたい方はこちら:
BON JOVI / Burning Bridges ── 哀愁が心を締めつける回顧レビュー


主要3曲の深掘りレビュー

Undivided ─ 分断の時代に響いた“ひとつになる力”

アルバムの扉を開けた瞬間、重厚なギターと力強いビートが胸に響きます。
「Undivided」は、9.11後の世界に向けて
“分断ではなく、共に立ち上がろう”
という想いをまっすぐに届ける曲。

サビで繰り返される「We are undivided」という言葉は、
ただのフレーズではなく、当時の人々が求めていた“祈り”のようにも感じられます。

音の厚みは力強いのに、どこか温かい。
その温度感が、BON JOVIの優しさそのものなんですよね。


Everyday ─ 何気ない日々を照らす、小さな光のようなロック

「Everyday」は、BON JOVIが持つ“前向きさ”が最も素直に表れた曲。
キャッチーなメロディに乗せて、
“今日を大切に生きよう”
というシンプルだけれど大切なメッセージが流れてきます。

転調後のサビがふっと広がる瞬間は、
曇り空の向こうから光が差し込むような感覚があって、
聴くたびに心が少し軽くなるような気がします。

落ち込んだ日でも、この曲を聴くと
「よし、もう少しだけ頑張ってみようかな」
そんな気持ちが自然と湧いてくるんですよね。


Bounce ─ 立ち上がる力をそのまま音にしたタイトル曲

タイトル曲「Bounce」は、アルバム全体の精神を象徴する一曲。
跳ねるようなリズムと力強いボーカルが、
聴く人の背中をそっと押してくれます。

この曲の魅力は、ただ“強い”だけではないところ。
力強さの奥に、
“あなたなら大丈夫だよ”
と語りかけるような優しさがあるんです。

落ち込んだ日や、もう一歩踏み出したいときに聴くと、
心の奥で小さな火がふっと灯るような感覚があります。
まさに『Bounce』というタイトルの意味を、そのまま音にしたような曲です。


『Bounce』が示したBON JOVIの“再起”

『Bounce』を聴いていると、BON JOVIというバンドがどれほど“前を向くこと”を大切にしてきたのか、改めて感じさせられます。
このアルバムは、ただのロック作品ではなく、
「どんな状況でも、もう一度立ち上がれる」
というメッセージを静かに、でも確かに伝えてくれる一枚なんですね。

9.11という大きな出来事を経て、世界中が不安や喪失感を抱えていた時代。
そんな中でBON JOVIは、悲しみをそのまま音に閉じ込めるのではなく、
“希望を見つけるためのロック” を選びました。

その姿勢こそが、このアルバムの核であり、
BON JOVIが長く愛されてきた理由のひとつなのだと思います。


※現在のBON JOVIの姿を追いかけたい方はこちら:
BON JOVI / Forever ─ 最新作レビュー


ファンが受け取った“前へ進む力”

『Bounce』を聴いた多くのファンが口にしたのは、
「このアルバムに救われた」という言葉でした。

派手なアレンジや技巧よりも、
心に寄り添う言葉やメロディ がそっと力をくれる。
BON JOVIの音楽には、そんな不思議な温度があります。

特に “Undivided” や “Bounce” のような曲は、
聴く人の背中をそっと押してくれるような優しさがあって、
落ち込んだ日でも、ふっと前を向ける気持ちが湧いてくるんですよね。


ライブでの評価とセットリストでの位置づけ

ライブでの“Bounce”は、まさにタイトル通りのエネルギーに満ちています。
観客が一斉に跳ねるように盛り上がる光景は、
曲が持つ“再起”のメッセージをそのまま体現しているようでした。

“Everyday” や “Undivided” もライブでよく演奏され、
そのたびに会場全体がひとつになるような空気が生まれます。

BON JOVIのライブは、ただ音を楽しむだけではなく、
「一緒に前へ進む」 という感覚を共有できる場所。
『Bounce』の楽曲は、その象徴のような存在でした。


2000年代BON JOVIの方向性を決定づけた作品

『Bounce』は、BON JOVIが2000年代以降に進んでいく道を示した作品でもあります。

  • モダンロックへの接近
  • 社会的テーマへの向き合い方
  • それでも失わない“希望”のメッセージ

これらは、後の『Have A Nice Day』や『Lost Highway』にもつながっていきます。

つまり『Bounce』は、
“再ブレイク後のBON JOVIが、どんな未来を描こうとしていたのか”
を示す重要なターニングポイントだったんですね。


まとめ──今こそ聴き直したい名盤

『Bounce』というアルバムには、
ただのロックでは終わらない“人の強さ”や“優しさ”が静かに息づいています。
時代の痛みを受け止めながら、それでも前へ進もうとする気持ち。
その想いが、どの曲にもそっと寄り添うように流れているんですね。

力強い曲があれば、ふっと心を包むようなバラードもある。
そのバランスがとても心地よくて、
聴き終えたあとに残る余韻は、どこか温かい光のようです。

20年以上が経った今でも、
『Bounce』が色褪せずに響くのは、
きっと“立ち上がる力”というテーマが、
時代を越えて私たちの心に必要なものだからだと思います。

もし最近BON JOVIから少し離れていたとしても、
このアルバムを聴き直すことで、
かつて感じた情熱や、前へ進む勇気がふっと蘇るかもしれません。

今日をもう一度歩き出すために。
そして、明日を少しだけ明るく迎えるために。

『Bounce』は、そんな気持ちに寄り添ってくれる一枚です。


BON JOVIの音楽は、時代ごとに少しずつ表情を変えながら、いつもどこかで私たちの背中をそっと押してくれます。
もしこのレビューが心に響いたら、ぜひ他の作品もゆっくり辿ってみてください。

▶ BON JOVI 全アルバムまとめ|スタジオ・ライブ・ベスト作品レビューガイド


『Bounce』をもっと味わう


※動画は「BON JOVI - Bounce」公式YouTubeプレイリストより引用

映像とはまた違う“音の表情”を感じてみるのも素敵です。

🎧 Spotifyで試聴

公式より引用(Spotify)

🎸 BON JOVIの軌跡をもう一度辿ってみませんか?

デビュー作から最新作『Forever』まで──スタジオアルバム、ライブ盤、ベスト盤を網羅したレビューガイドを公開中。時代ごとの音楽性やメッセージの変遷を、感情・記憶・世代軸で丁寧に読み解いています。

▶ BON JOVI 全アルバムまとめ|スタジオ・ライブ・ベスト作品レビューガイド


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記事情報|BON JOVI『Bounce』レビュー

  • タイトル:BON JOVI / Bounce ── 激情が魂を揺さぶる名盤再考レビュー【感想・歌詞考察】
  • 公開日:2025年5月14日
  • 著者:我楽(音楽レビューブログ運営)
  • ブログ名:80’s METALの日々
  • カテゴリ:アルバムレビュー
  • ジャンル:ハードロック
  • アーティスト:BON JOVI
  • リリース日:2002年9月11日(日本)/2002年10月8日(US)
  • レーベル:Island Records
  • 演奏メンバー:Jon Bon Jovi、Richie Sambora、David Bryan、Tico Torres、Hugh McDonald
  • 収録曲:Undivided/Everyday/The Distance/Bounce ほか全12曲
  • テーマ:9.11後の世界で“もう一度立ち上がる力”を描いた、希望と激情のロックアルバム
  • 著者スタンス:アーティストへの敬意と作品への還元を願い、音楽の魅力を世代やメディアを超えて伝える“橋渡し役”として執筆。
  • 評価(★):4.8 / 5.0