LOUDNESS『LET IT GO』レビュー
ジャンルの歴史に刻まれる名盤、再評価の今。
LOUDNESSの『LET IT GO』は、Heavy Metalの歴史に刻まれる名曲です。
本記事では、アーティストへの敬意と作品への還元を願いながら、音楽の魅力を世代やメディアを超えて伝える“橋渡し役”としてレビューをお届けします。
疾走感・叙情性・攻撃性という三位一体の楽曲構成を中心に、LOUDNESSが世界市場に挑んだ1986年という時代背景と、今だからこそ響く音の深みを掘り下げていきます。
※画像は楽天市場「レコードシティ」より引用
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- LOUDNESS『LET IT GO』レビュー
- 🎧 作品基本情報
- 🎼 トラックリスト
- 🎸 メンバー / Personnel
- 🎵 楽曲レビュー詳細
- 🖼 ジャケット・パッケージ仕様
- 🪧最後に
- 記事情報
- ♪ 参考音源 / Reference Audio
- 💿 通販 / Purchase Links
🎧 作品基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| タイトル | LET IT GO |
| アーティスト | LOUDNESS |
| リリース日 | 1986年 |
| ジャンル | Heavy Metal |
| レーベル | ATCO Records / Warner-Pioneer Corporation |
| 収録曲数 | 3曲 |
| 総再生時間 | 約11分 |
| フォーマット | 7インチシングル / CDシングル(再発盤あり) |
🎼 トラックリスト
| トラック番号 | 曲名 | 時間 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 1 | Let It Go | 4:12 | アルバム『Lightning Strikes』収録曲 |
| 2 | Farewell | 3:21 | インストゥルメンタル |
| 3 | Dark Desire | 3:55 | アルバム『Shadows of War』収録曲 |
🎸 メンバー / Personnel
| 役割 | 名前 |
|---|---|
| Vo | 二井原 実 |
| Gt | 高崎 晃 |
| Ba | 山下 昌良 |
| Dr | 樋口 宗孝 |
🎵 楽曲レビュー詳細
1.「Let It Go」
疾走感と決意が交差する、世界進出の狼煙。
イントロのギターリフから高崎晃の鋭利なセンスが炸裂し、二井原実のヴォーカルが「Let it go!」と叫ぶ瞬間、バンドの決意が音に宿る。
- 都市風景と夢へのドライヴを象徴する歌詞
- Max Normanによる商業性とヘヴィネスの絶妙なプロダクション
- サビのキャッチーさとリズムの切れ味が、当時のアメリカ市場でも通用した理由のひとつ
筆者の視点:この曲を初めて聴いた夜、ラジオの前で拳を握りしめていた。日本のバンドが世界に挑む姿に、胸が熱くなったのを覚えている。
2.「Farewell」
静謐な別れの美学、インストゥルメンタルの詩情。
高崎晃が手掛けたインストゥルメンタル曲で、LOUDNESSの“音で語る力”が凝縮された一編。
- 悲壮感ではなく、微笑みで見送るような情感
- ギターのトーンは柔らかく、空間を包み込むような響き
- ライブでは幕間やエンディングに使われることもあり、“静”の側面を象徴
筆者の視点:インストゥルメンタルだからこそ際立つ、高崎晃のメロディセンス。言葉がない分、音の抑揚や間が感情を語り、聴く者の記憶に静かに寄り添う。LOUDNESSは轟音だけでなく、沈黙の美しさも奏でるバンドだと改めて感じさせられる。
3.「Dark Desire」
闇を纏った欲望、LOUDNESSの攻撃性が炸裂。
変拍子と複雑な構成が、初期LOUDNESSの持ち味を復活させている。
- 「Dark! Got a dark desire!」というフレーズが衝動を描写
- 高崎晃のギターは凄みを増し、リフとソロの緩急が絶妙
- 二井原のシャウトは、怒りと欲望を音に変える力を持つ
筆者の視点:この曲を聴くと、80年代のライブハウスの熱気が蘇る。闇を恐れず、むしろその中で輝こうとするLOUDNESSの姿勢に、当時の若者たちは共鳴した。
🖼 ジャケット・パッケージ仕様
- Gatefold仕様の7インチ盤
- 初回盤にはプロモーションラベル付き
- 再発盤ではブックレットに当時の写真や英文ライナーノーツを収録
🪧最後に
このレビューは、音楽と記憶をつなぐ“橋渡し役”として、HR/HMの魅力を再発見するきっかけとなることを願っています。LOUDNESSが刻んだ音の軌跡は、今もなお新しい世代に響く力を持っている。
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記事情報
LOUDNESSの音楽と記録のすべてを辿る総合ページを作成しました。作品と向き合う“音の旅”、ぜひこちらからどうぞ👇
👉 LOUDNESS 全作品レビューまとめ
本レビューが、作品の熱量や余韻をより深く感じる一助となれば幸いです。
筆者:我楽(がら)
音楽レビューブログ「80’s METALの日々」および姉妹サイト「歌声を編む日々」運営者。HR/HMを中心に、80年代メタルの記憶と衝動を記録するレビューと随想を綴っています。
静かな語り口と細部への配慮を大切に、読者が音楽の記憶にそっと寄り添えるような場を目指しています。技術よりも感性を、速さよりも余韻を──そんな運営スタイルで、心に残るレビューを紡いでいます。
アーティストへの敬意と作品への還元の想いを込め、商業性よりも記憶・衝動・優しさといった“心に残る価値”を重視。音楽への情熱を原動力に、詩的かつ哲学的な語り口で、音楽と記憶を編むようなレビューを心がけています。
♪ 参考音源 / Reference Audio
アルバム「LIGHTNING STRIKES」
ミニアルバム「LOUD' N ' RARE」
💿 通販 / Purchase Links